1. モルダウの浅瀬のたまご









  ある年に、プラハに旅行に行きました。

カレル橋から初めて見るモルダウ川は、

夏の終わりの季節のせいか、

あのスメタナの荘厳な曲より、

もっと軽やかに流れていました。

ぼんやり川のせせらぎなんぞを

見つめていると、

いくつもの浅瀬のところに、

無数の泡が楽し気に踊っていました。

いつしか、その泡と弾ける光と風があわさり、

小さなたまごが生まれてきたのです。

その生まれたてのたまごを、

そうっと両手ですくいあげ、

私の心の中で大事に育てたら、

『モルダウの浅瀬のたまご』になりました。














2. プラハのビールの泡から生まれたたまご












 



チェコのビールはすこぶる美味しい。

その黄金色の液体の入ったジョッキの中に、

街の喧噪や、光や風が混じりあう。

操り人形のフルビネックが微笑むと、

ビールの泡からたまごが生まれた。
















3. A Night In Moscow






微熱のでた、モスクワの白夜。

窓の外では、小鳥達が赤い実をついばんでいました。

それとも、これは幻でしょうか・・・・・?